子宮内膜症◆症状

子宮内膜症とは?/症状

子宮の内側は、子宮内膜という膜によって覆われています。この子宮内膜が増殖して、子宮の内側以外の部位をも覆うことがあります。これを子宮内膜症とい、近年急激に増加している病気です。
月経痛がひどく、下腹部、腰痛、性交痛のほか、不正出血、過多月経なども見られます。月経痛は、妊娠、出産後の30歳ごろから始まり、月経のたびごとにひどくなるのが特徴です。周りの臓器との癒着が起こると、子宮後転症を併発して、骨盤鬱血を起こします。また、自律神経失調症を伴いやすく、その症状としての用途のほか、肩こり、頭痛などを訴えることもあります。時には、膣の後円蓋部という部分や直腸、膀胱などに子宮内膜症が起こり、小さな血腫が破れて出血が長期間止まらないことがあります。閉経気になると、卵巣の働きが消失するために、これらの症状は軽くなります。

原因/治療法・予防

月経血の逆流によって、子宮内膜組織が子宮外の組織に混入したり、子宮内膜に、機械的な刺激が加わって、子宮内膜が筋層内に混入したりして起こると言われていますが、まだ不明な点が多い物です。
ホルモン療法と手術療法の二つの治療法があります。ホルモン療法は、エストロゲンと黄体ホルモンの合剤を2カ月から3カ月連用する偽妊娠療法を行います。これは、人工的に妊娠状態にして、月経をとめる治療法です。月経が起こらなくなれば、子宮内膜症の不快な症状は現れません。また最近は、性腺刺激ホルモンの働きを抑える抗ゴナドトロピン療法も広く行われています。手術療法は、子宮内膜を一部切除したり、子宮全体を摘出する方法が行われます。子宮を残す保存手術の場合は、子宮後転症が起こるため、子宮の位置を正しくする子宮位置矯正手術も併せて行います。また、手術後に、病状によってはホルモン療法を行うこともあります。

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