胃がんの原因

胃炎などの炎症が起こると、胃の粘膜は「腸上皮化生」と呼ばれる粘膜に変化します。この粘膜は「がん化」しやすいと言われています。また胃の粘膜の中にある「分泌細胞」や「分泌液の導管部分の細胞」か「がん」は発生するのです。

こうした細胞の核の中にある遺伝子が傷つくことにより、がんが発生するといわれています。つまりは、遺伝子を傷つける可能性のある物質を体内にとり込むことなど、こうした慢性的な胃炎を起こす全ての要因が胃がん発生の原因であると考えられます。

具体的に言うと、日常生活においては統計的に塩分の摂取量が多い地域では胃がんの発症率も高いことが分かっています。塩分の多い食事を取り続ける事で、胃の粘膜に炎症が起こりやすく細胞の遺伝子が傷つきやすくなるため胃がんになりやすくなると考えられています。

他にも焼肉や焼き魚の「おこげ」、飲料水や野菜や漬物に含まれる「亜硝酸」もリスクを高める要因と言われています。また発ガン性を言われているタバコ、添加物なども危険因子となります。

逆にビタミンＣやカロチンなどを豊富に含む緑黄色野菜や果物などを取る人は胃がんの発症が少ないと言われています。

最近では「ヘリコバクター・ピロリ菌」と呼ばれる細菌が胃がんの要因の一つになっていることもわかりました。

この「ヘリコバクター・ピロリ菌」は日本人では50歳代以上の人の約80％以上が保菌していると言われています。「ヘリコバクター・ピロリ菌」によって慢性胃炎や胃潰瘍が起こるために、徐々に胃の粘膜が萎縮し胃がん発症の下地になると考えられています。

また遺伝的な要素も胃がん発生の原因として考えられてすます。傷ついた遺伝子を修復する力が弱い家系などでは、多くの胃や大腸などの「がん」などが発症させる場合があります。

血縁関係にある家族や親戚に胃がんが多い場合には、遺伝的に高リスクであると可能性があります。

但し、家族の多くが胃がんになるという場合には遺伝的な要素もありますが、先天性の遺伝ではなく食事や嗜好が似ているために胃がんになりやすいということもあります。

塩分の多い同じような食事を好むことが原因となっていることも考えられるので、食生活や嗜好品については心がけて改善するようにして行きましょう。