腎臓がんの検査

(1)超音波検査

超音波検査は痛みもなく、もっとも手軽で身体に負担の少ない検査です。

「プローブ」と呼ばれる小さな機械を直接腹部や背中にあてます。プローブから発せられた無痛性の超音波が臓器で反射してきたものを処理し、モニタ画面上で臓器の映像として映し出しみる事ができます。

がんのある部分は、画面上で正常部分とは異なる光り方で見えます。

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(2)CT検査

X線を用いた検査で単純撮影と造影剤を使用した方法があります。

一般的には、腕や足から静脈から造影剤を点滴注射し、臓器や血管の染まり具合と尿中に排泄される造影剤により腎像、尿管、膀胱などの形をみて診断します。

連続的にX線写真を撮影し、その画像がコンピューターにより処理されます。比較的簡単に検査でき、診断精度の高い検査です。

しかしながら、造影剤に対してアレルギーがある人もいるので事前に医師とよく話をする事が必要です。また多少ですが、X線の被爆があります。


(3)MRI検査

身体の成分の反応を磁力を用いてコンピューターで解析してフィルム上にあらわす画像検査です。

CTとよく似ていますが、CTよりも軟らかい血管などの組織も骨などの硬い組織と同じくらいよく診る事ができます。

腎臓がんの検査でMRIは補助的に使われています。MRIでは下大静脈と呼ばれる腎臓の横を通る静脈にがんが入り込んでいるような場合や、肝臓などの近くの臓器にがんが広がっている場合に行われます。

腎機能が多少悪くても造影検査できるという利点がありますが、磁力を用いての検査のため、身体の中に金属が入っている人は行えません。

過去に骨折などにより手足の金属を埋込む手術や、心臓のペースメーカー手術などの身体の中に金属を埋め込む手術をした人は、必ず担当医師または放射線科医に伝えてください。


(4)血管造影

造影剤を使用して、動脈や静脈などの血管の走行をレントゲン撮影で診る検査です。局所麻酔を行い、足の付け根を小さく切って、細い管(カテーテル)を血管に入れます。

そこから造影剤を必要な血管内に送り込み検査します。麻酔が必要であり身体に負担をかける検査ですが、手術前には血管の走行や異常を事前に知る大事な検査です。

ただし、最近ではCTなどの検査が進歩した為、それらの検査で情報が不十分な場合に必要とされれば行われ、全ての手術前に行われるわけでありません。


(5)骨シンチ検査

弱い放射性物質を静脈注射しその4~5時間後に写真をとり、骨に転移があるかどうかみる検査です。

危険性や身体への負担はほとんどありません。この検査は必要時に行われる検査で頻繁には行われるものではありません。

腎臓がんの検査の流れ

近年では、健康診断や人間ドッグなどでの腹部の超音波検査により腎臓がん発見されることもあり、定期的な健康診断などでの尿検査や腹部超音波検査が早期診断に重要とされています。

また、尿検査でも肉眼ではわからないほどの極わずかな血液や異常細胞が見つかり、それが腎臓がんの早期発見に繋がる事もあります。肉眼的血尿や尿検査で血尿を認められた場合、腎臓の超音波検査(エコー)を行い、腎臓に腫瘍が存在するかどうかを診ます。

そうして、がんの疑いが出た場合、今度はがんかどうかを確定する検査が必要となり、それがCT検査となります。

腎臓がんの画像診断の検査としては、まず超音波検査を行い腎臓に異常が見られた場合、CTやMRI検査が行われます。

また、より鮮明な血管像、組織像を得るために造影剤の注射し血管造影などを組み合わせて行われる事もあります。

ただし、造影剤についてはアレルギーを持っている人もいるので、検査の前に医師から十分に説明を受けることが大切となってきます。

他のがんでは、「生検」で組織採取し顕微鏡で確認したうえで診断を確定することが多いのですが、腎臓がんでは、針生検では小さな組織しか取れないため診断が不確定となってしまう上に、腎臓がんは血管が豊富ながんなために、腫瘍に針を刺すと転移のリスクが高くなってしまうので、現在では腎臓がんで生検検査を行われないのが通常となっています。

CTやMRI検査で良性・悪性の診断は可能です。

がんが確定診断された後、今度はがんがどこまで広がっているか、つまり、がんが腎臓内にとどまっているのか、それとも他の臓器まで広がっているかを調べます。

腎臓がんの転移しやすい場所として肺に一番に上げられます。そのため、まず肺のCT検査が行われ、併せて胸部のX線検査を行われる事もあります。

また骨にがんが転移しているかどうかを調べるためには、骨シンチグラフィの検査もします。

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