乳がんのしこりについて

よく言われる乳房の「しこり」ですが、しかし「しこり」があるからといってすべてが乳がんであるというわけではありません。

乳房にできる「しこり」を持つ疾患としては乳がんの他にも「乳腺症」「線維腺腫」「乳管内乳頭腫」などがあり、実際、乳腺の「しこり」の約80%はがんではありません。

特に20~30歳代の女性でよく見られる「線維腺腫」では良性の「しこり」の中でも生理によって、その大きさが変化する場合が多く、「しこり」と生理周期との関係によく注意する事が必要です。この場合2cm以下だと自然に小さくなることがあります。

乳がんの「しこり」の場合が約5mm~1cmぐらいの大きさになると、自分で注意深く触ってみると「しこり」としてわかる場合があります。

触った感じである程度の「しこり」の感触の違いがわかる場合もあります。

  • 良性は「消しゴムのような」硬さ、悪性は弾力のある「石のような」硬さ。
  • 良性は周りとの境界がはっきりしている感じで、悪性は周りとの境界は比較的曖昧。
  • 良性は指で押すと動き逃げるが、悪性は指で押してもその場所から動かない。

しこりができる場所は半数が乳首より上部の外側範囲にできるといわれています、それについで上部の内側でこの乳首よりも上部に 半数以上ができやすい傾向があります。

次にできやすいのは下部の外側でついで内側と内部深部・わきの下になります。

ただしあくまで個人差があるのでどこなら大丈夫だとかダメだとかではないので自己検診はすべての個所を注意する必要があります。

痛みに関しては、乳腺症ではありますが、乳がんにおいての「しこり」の痛みはまれです。

しかしながら、先にも述べましたように良性の疾患であってもそこに乳がんを合併している場合もありますので、自己判断だけで放置せず「しこり」のように触れるような事があれば病院でまずは検診を受けましょう。

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見落とされる乳がん

乳がん対策は他のがん同様早期発見に尽きるわけですが、定期健診をきちんとしていたり乳腺症等の良性疾病の既往者(しこりがたくさんある等)だったりして 安心していると乳がんを見逃してしまうことも実際は多いようです。

たとえば定期健診をしっかり行っていても医師が経過を見るような場合や明らかに誤診の場合そのままがんが進行してしまい セカンドオピニオンや次の検診でしっかり乳がんが見つかって後悔することもあるようです。

また良性の既往者がしこりに慣れてしまって自己触診はしているものの乳がんとの意識が薄れてしまい医師が検査した時 には進行していた場合も少なくありません。

いたずらに心配するのは良くないですが、しっかりと病院や医師を見る目と最後は自分で自分の身を守る管理するといった意識が 最後は物をいうと多くの経験者は語っています。

乳腺症とは?

乳腺症というとひとつの病名としてみられがちですが正式には病気の範疇ではないのが概念としては正しいです。 いわゆる老化減少のひとつですが、正常な老化とは言えない変化を指します。

症状としては乳房が張ったり、痛み・しこり・分泌物等が挙げられます。これらの症状が生理の前に起こるようになります。 当然生理中でも症状はありますが生理が近づくと症状がひどくなり生理になると和らぐといった感じです。

原因としては直接的な原因ははっきりと指摘はできませんが老化にともなうホルモンバランスの崩れ、エストロゲンといわれる女性 ホルモンの過剰が原因の一つと指摘があります。

このホルモンバランスの崩れに体が対応しきれない状態や病気ではないが正常とはいえない生理的変化が原因となるのです。

乳腺症は乳がんとは当然違いますが併発することはあります。確立的に乳腺症でない人と比べて乳がんが発症する頻度が高いわけでは ないですが一般的な注意は必要です。

予防法として規則正しい生活・ストレスを減らす・カフェインや脂肪を過剰に摂取しない・海藻類を食べる等々です。